(引用元)
*どんな話?
ある女性の夫は、家事を全くしない人だった。
女性は息子には夫と同じになってほしくなかった。
自分の事とか家事とかは比較的しっかりと教えた。
時は経ち――息子さんは結婚。
ところが、三年もしないうちに「離婚しそう」と息子さんに言われた。
女性は息子の嫁に事情を聞くと……
「すみませんが私にはあの人はほんっっとに!いない方がマシなんです…」
と申し訳無さそうに言われる始末。
なぜか?
息子さんは家事を一切しない=女性の夫と同じになってしまっっていたのだ……。
しっかりと教えたはずなのに何故……?
*息子さんの言い分
女性が、息子さんに、「なぜ家事をしないのか」と聞いてみたところ……以下の言い分があったそうです。
- 「だって結婚したんだから…」
- 「自分が色々とやらないといけなかったのは、自分が子どもという立場だったからであって、夫になったらやらなくてもいい」
- 「夫婦ってそういうものじゃないの?父さん母さんはそれでできてるのに」
*世間の反応
- 正しく伝えること、子育てって難しい
- 息子の解釈がおかしい
- 頭が痛い
など……
*息子さんは悪くないー真実は単純
Twitterなどの反応を見ると、息子さんの解釈がおかしい、子育て難しいなどが多いように見えます。
引用元だけの情報では、実際のやり取りはわかりません。
けれど、息子さんの判断と行動は全くもって不思議ではありません
不可解でもありません。
簡単に理解できます。
<嫌なことをやらされたら絶対嫌いになるに決まってる>
あなたは【学校の宿題】をまたやりたいと思うでしょうか?
たぶんやりたくないと思います。
つまらない、遊びたい。
でも……やらないと先生や親に怒られる――……。
やらなければならない理由がある。だからしかたなくやっていた
違いますか?
この例を当てはめれば、おぼろげに息子さんの心理もわかるのではないでしょうか
人はやりたくないことを強制されたら絶対にやろうとしなくなる
息子さんの話に戻りましょう。
- 「自分が色々とやらないといけなかったのは、自分が子どもという立場だったからであって、夫になったらやらなくてもいい」
彼の発言から、息子さんがイヤイヤやっていたのは明白です。
家事なんてやりたくない。でも、子供だから従うしかない。
つまり……
子供だからやらされる=大人になったら解放される
彼は上のように思っていたのでしょう……。
「子供という条件が解除されれば、やらなくても良い」
この彼の考えはおかしいことではありません。
人はやりたくないことを強制されたら絶対にやろうとしなくなります。
なぜって、
- 自分がやりたくないこと=ネガティブ
- 無理やりやらされる=ネガティブ
至極単純!
ネガティブにネガティブが加わり、倍増!
やり続けようなんて思うわけ無いのです
しかも、「子供だからやらされる」という考えであれば、
なおさら「大人になったら絶対にやめる」
そんな強い意志が自覚無自覚に関わらず形成されます。
女性の教育が強ければなおさらです(恐らく厳しかったのではないかと内容より察せられます)
[こんな話があります]
有名空手家の角田信朗さんは、息子さんに空手を教えたそうです。
強い男になれと厳しく教えたそうです。
結果……息子さんはオカマになったそうです……
「男らしい空手家」
イヤイヤ押し付けられたその理想への拒絶反応が彼の息子さんを真逆の道に追い立てたのでしょう。
ちなみに角田さんは、
「(息子さんが)チビの頃はボクが帰宅すると逃げる様に子供部屋に隠れてました」
とインスタで発言しています。
角田さんの息子さんの、角田さんへの恐怖と拒絶反応がよくわかりますね。
<妻が家事を全部やる=安定した生活>
「平和」が叫び続けられるように、
人間は安定した生活を目指して行動します
この女性の息子さん視点でこの家庭を見ています。
この女性は夫に従う生活を息子さんに見せていました。
息子さんには安定した生活=妻が家事を全て担う夫婦関係になっていたのです
息子さんはこうも言ってますね。
- 「夫婦ってそういうものじゃないの?父さん母さんはそれでできてるのに」
息子さんは、子供でした。
学習する夫婦モデルは自分の親です。
友だちとの会話で親の夫婦関係を話す機会は珍しいと思います。
だから参考資料は自分の両親のみ。
それが「妻は夫に従い家事を行う」ならば、息子さんがそれを模倣しておかしいことはありません。
仮に、その生活が不安定――しょっちゅう喧嘩してる、貧乏で苦労してるetc――であれば、息子さんは、
「妻が夫に従い家事を行うような家庭にしたら、また自分は不幸になる!」
などと学習したでしょう。
「父さん母さんとは違う形の夫婦になろう!」
となったでしょう。そして家事を自主的にするようになったでしょう。
息子さんの考えも解釈も何もおかしくないのです
*じゃあ、どうすれば良いの?
女性の息子さんは、女性の思惑と逆で「家事をしない夫」になってしまいました。
なぜこうなったのかは
- 家事をやらせたこと
- 女性が直接教えてしまったこと
やらせてはいけないのか。
教えてはいけないのか。
ではどうすれば良いのか……。
宿題をやろうと思ってた時に「やりなさい」と言われたらやる気が無くなりますよね?
人は命令されることは嫌い――特に子供は拒絶します
やらせたいことはやらせない
やらせたいことは自分が楽しそうにやるのです
家事をやらせたいなら、あなたが楽しそうに家事をするのです
【希少価値】――という考えがあります
手に入らないモノほど人は興味を持ちます。
あなたが楽しく家事をしていれば、子供は興味を持ちます。
その上で「触っちゃダメ」と掃除用具などを触らせません。
子供は言うことを聞きません。
あなたがいない時を見計らって、絶対に触ります。
触ってる内にいろいろやるでしょう。
でも止めないで放置します(箒でバッティングするなど余程のことをしなければ)。
それから手伝いを頼むのです。
そしてやってくれたら「ありがとう」とちゃんと言うのです。
そうすることで子供は自己肯定感や自己効力感を得ます
またやろうと思えます
「おてつだいは~?」と催促してくるかも知れません
さらに、全てのスタートは自分の意志です
そうやって自分の意志で始めた行動は、言われて始めたことより長続きします
あなたは他人に命令されて100%素直に行動しますか?
たぶんしません。してもイヤイヤです。
しなくて良い条件や理由を見つけようとするでしょう。ちょうど今回の女性の息子さんのように……。
あなたがそう考えるのであれば、あなたの子供もそう考えておかしくないとは思いませんか?
*まとめ
今回、この女性は自分の理想を息子さんに押し付けました。
そうです、押し付けです。
そこにどんな素晴らしい理念があろうとも、押し付け、という事実は変わりません。
人は押し付けたら拒絶します
どんなに意義があることでも(やらされてやってる……)という不快感が芽生えます。
相手への理想があるなら、どうすればその理想に近づいてくれるのかを考えなくてはなりません(子供でも大人でも)。
押し付けるのは――楽です。安易です。手抜きです。
だって「やれ」と、言えばいいだけなんだから。
でも……理想とはだいたい高い壁。
高い壁を乗り越えてもらいたいのに、あなたは楽をしている。
果たして相手はあなたの理想に応えてくれるでしょうか?
理想的な子供になってもらいたいなら――NOT強制!
自主的に行動するよう工夫しましょう!
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#子供
#心理
#言うことを聞かない
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