※本記事はUberEATSの配達におけるキャンセルを推奨するための記事ではありません。あくまでUberEATSと”配達員”の関連性と事実を明確にする目的としていますことをご了承ください。
さきほど(2018/10/08)下記の表題でUberからメールが来ました。
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件名:
[重要] 配達のキャンセルはやむを得ない場合に留めましょう
本文:
配達のキャンセルはやむを得ない場合に留めましょう
レストランにて料理を一旦受け取った配達パートナーは、その料理を注文者へ配達し、配達を正しく完了することが期待されています。
配達中のキャンセルはやむを得ない場合に留め、出来るだけ配達を完了していただくようお願いします。
注文者・サポートに連絡を取らずに配達をキャンセルする場合、アカウントへのアクセスが制限される可能性があります。
配達に関するご質問や、最新版の配達パートナーガイドブックをお求めの方は、お近くのパートナーセンターへお気軽にお越しください。
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直近の配達でキャンセルはしていないので恐らく配達員全員への送信かと思われますが、ちょっと文面的にも違和感を感じた人が多いのではないでしょうか。
UberEATSと配達員の関係を知らない人からすると、ただの注意喚起…というか脅しにしか見えないかもしれません。しかし、両者の関係を知っている私などからするとこのメールはおかしいのです。
最近記事書いてなかったこともありますし、UberEATSと配達員との関連について書いた記事は半年近く前にもなるので改めて両者の立場を明確にしたいと思います。
まず、大事な前提から話すと配達に関して、UberEATSは一切関わることができません。これはUberEATS自身が主張していることです。
私が確定申告の際にUberEATSの恵比寿のパートナーセンターに訪れ、担当者から直接聞いた話なので間違いないです。
半年前に書いた内容でもあるので箇条書きで説明します。
UberEATS曰く、
- UberEATSは決済代行サービスである。
- UberEATSは配達サービスではない。
- UberEATSは個人開業の配達業者に対してアプリを使えるようにしている。
- 配達業者(配達員のこと)は飲食店に料理の配達の報酬を請求できる。
- UberEATSはアプリを介して飲食店から配達員への報酬支払いを代行する。
- 「配達」はすべて配達業者の責任の下行われ、UberEATSは一切関与しない。
メール本文より以下の文面が確認できます。
①「配達を正しく完了することが期待されています。」
②「出来るだけ配達を完了していただくようお願いします。」
本来、社員であれば業務上のメールとしてきた場合これらの文面は以下のようになるはずです。
①「配達を正しく完了する義務があります。」
②「出来るだけ配達を完了していただくようお願いします。」
(↑こんな文章は入らない。)
UberEATSは配達とは一切関わりがないというスタンスを取っているので、強く言えないのがこの文面からもわかります。
しかしながら、UberEATSの「配達に一切かかわりない。」は無理があります。
例えば、決済代行サービスで代表的なのはクレジットカード(以後「クレカ」)でしょう。
あなたが何かサービスを受けるとき、その料金や品質をクレカ会社が決めますか?
逆に、あなたが受けたサービスに不備があった場合、それをクレカ会社に言いますか?
答えはNOですよね?
これは当然です。
なぜならクレカ会社は文字通り決済代行しかしていないからです。
しかしUberEATSは違います。
配達員の報酬や誰が配達するかなど、すべてUberEATSが決めています。
報酬に関しても、飲食店に請求したことがある配達員なんて0でしょう。
ほとんどの配達員はUberEATSの「配達に一切関わりがない。」という主張を聞かされていないと思います。
この説明は私が直接恵比寿に行って初めて聞かされました。
UberEATSは規約に書いてあると言い、実際規約に書いてあります。
しかし、私は規約に大分うるさい人間ですが、登録の際にこんな規約見せられた覚えないですし、こんな変な規約が記憶に残らないはずはありません。
つまり、UberEATSは説明をしっかりしていません。
(UberEATSはこれに限らず追加報酬の仕様など、かなりのことを説明しないのでおかしなことではありません。)
ですから、ほとんどの配達員はUberEATSの主張するUberEATSと配達員の立場のことを知らないと思います。
話をメールに戻します。
メールでは「期待されています。」などの表現を使う一方、「注文者・サポートに連絡を取らずに配達をキャンセルする場合、アカウントへのアクセスが制限される可能性があります。」と脅し文句を入れてきています。
また、同メール後半では下記のような文面があります。
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注文者へ連絡が取れない場合
電話やメッセージを通して注文者と連絡を取ろうと複数回以上努めた上で、一定時間以上待っても連絡が取れない場合は、下記の方法より配達を終了してください。
(以下略)
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完全に指示です。
このようにUberEATSは配達員に対して
「配達は全部おまえらの責任な。UberEATSは一切関係ないからそこんとこよろしく!」
と言っておきながら、
「配達に関することは俺が全部決める。キャンセルするならこうしろよ。言うこと聞かないなら仕事できないようにするから。」
と指示を出しているのです。
つまり主張と事実が矛盾しているのです。
だから、UberEATSと配達員の関連性を知っていると、UberEATSから送られてきたメールはおかしいことになるのです。
ついでに、「配達員」の定義もかなりグレーです。
先ほど私が、箇条書きした中に個人開業の配達業者と書いていたことに疑問を持たれなかったでしょうか。
UberEATS曰く、UberEATSは個人開業の配達業者と契約し、配達を委託していることになっています。
………あなた個人開業してます?
私はしてないですし、配達員の中にそんな人ほとんどいないと思います。
もちろん、UberEATS登録の要件に個人開業なんてないです。
つまり、人集めには「誰でもできます!」と言っておきながら規約上、つまりは国に対しては「配達業者に委託してます!」と言ってるんですね。
ここまで長々と説明してきましたが、タイトルは何を意味するかというと、
規約上、「配達」は「配達員の自由」であるということ
です。
あなたが料理を受け取ってそれを注文者に配達することも自由ですし、逆にキャンセルすることも自由です。
配達にしたって、別にUberEATSのリュックを使う必要はありません。
自転車だろうがバイクだろうが車だろうが、果ては電車だろうがヘリだろうがなんだってかまいません。
だってUberEATSは配達に一切関わりがないんですから。
そしてそれはUberEATS自身が主張していることですから。
(UberEATSの言うとおりにしようがしまいが、配達上の事故などの責任はすべて配達員が負うことになります。)
念のために申し上げておくと、私は今のところはUberEATSのお願い通りにしています。
ただそれは現時点で私に特に不都合がないからです。
今後、UberEATSの方針の変化などによって多大な不利益を被る場合は、UberEATSの意図に沿わない行動をとる可能性はあります。
<終わりに>
UberEATSで配達をしていると、住所をちゃんと書いていなかったり、電話してもつながらなかったりすることは多いと思います。
しかし、配達は時給制ではないうえ、移動手段にかかるコストや電話代は全て配達員もちです。
それにもかかわらず、UberEATSは「5分待て」「電話かけろ」など厚かましいお願い(笑)をしてくるばかりか、今回のメールではアカウント停止という脅しまでかけてくるようになりました。
その他の点においても、UberEATSにい~~~~~~~~っぱい苦情がある方たちは多いと思います。
ですが、本文の通り、配達に関してはUberEATSは関わらないと彼ら自身が主張していることをご認識ください。
ただ、冒頭に書き記した通り、この記事はキャンセルを推奨するものではありません。
あくまで、皆さんにUberEATSと配達員の関係性をご説明し、
「配達に関して、UberEATSの言うことを必ずしも聞く義務はないんですよ。」
ということをお伝えしたいだけに留まりますことを改めてご了承ください。
以上です。
ありがとうございました。