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29回電撃文庫大賞【レプリカだって、恋をする。】の雰囲気解説

※ネタバレ防止で具体的な内容は言及しません

* どんな作品?

第29回電撃小説大賞《大賞》受賞作。

主人公はレプリカ

愛川素直という少女の分身体、便利な身代わりという異色の青春ラブストーリー

(元々は「ドッペルゲンガーは恋をする」というタイトルでしたが、発売に当たって変わりましたね。個人的にレプリカって物のイメージがあるので、小説を通した主人公の変化を見ると、ドッペルゲンガーの方が良い気がしますが……)

* あらすじ

 具合が悪い日、面倒な日直の仕事がある日、定期テストの日……。彼女が学校に行くのが億劫な日に、私は呼び出される。
 愛川素直という少女の分身体、便利な身代わり、それが私。姿形は全く同じでも、性格はちょっと違うんだけど。
 自由に出歩くことはできない、明日の予定だって立てられない、オリジナルのために働くのが使命のレプリカ。
 だったはずなのに、恋をしてしまったんだ。
 好きになった彼に私のことを見分けてもらうために、髪型をハーフアップにした。
 学校をサボって、内緒で二人きりの遠足をした。そして、明日も、明後日も、その先も会う約束をした。
 名前も、体も、ぜんぶ借り物で、空っぽだったはずの私だけど――この恋心は、私だけのもの。
 海沿いの街で巻き起こる、とっても純粋で、ちょっぴり不思議な“はじめて”の青春ラブストーリー。

(公式ページより引用)

* 良かったところ

身代わりでしかなかった主人公が恋を覚えて……でも、自分はしょせん身代わりであるというせつなさ素晴らしい

 

他では味わえないせつない青春ラブストーリーに少しでも興味があればおすすめします

 

どちらかと言えば、ラノベというより一般的な恋愛小説のラノベ風なイメージ

 

作者は既にいくつか作品を書いてる方らしく、文書もプロで、わけがわからない変な文章ということはないので、安心して読めます

 

 

 

* もっと善くできるところ

設定は素晴らしいとは思いますが、その設定をもっと読者に落とし込めるようにすればもっとよくなったかなと

 

レプリカとは何か。

それがタイトルを見て一番最初に思うことではないでしょうか。

ですが、冒頭から特に説明もなく主人公の日常が始まり、疑問を抱いたまま読み進めることになります

それは良く言えば引きかもしれませんが、主人公が何者かわからないのはいまいち感情移入しにくいです

特にその謎をミステリアスとして作品の味にしてるわけでもないので……

 

例えば、ワンピースのルフィが何の説明もなく腕が伸びると、読者は「なんで?」「この世界の人ってこういう人がいるの?」とモヤモヤしたまま読み進めることになります

悪魔の実】という説明があることで読者は納得し、ルフィの冒険に没入できるのです

 

エンターテイメントはコンセプトが受ければ細部は適当でもスルーされます

けれど、このレプリカというのは特別何かの欲求を満たすものではなし

ある一つのお話にとどまる以上、細部がきちんとしてないとちょっと話に入り込みにくいというのはありました

 

ですので、「なんかレプリカというのがいるんだ。それがこの世界で当たり前なんだ」と予め認識しておけば読みやすいと思います

 

新しい時間を過ごせると思いますので、少しでも興味を惹かれた方は、下記リンクより是非購入してみてください

 

 

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この記事は個人の感想、意見、所感です。情報の正確性を保証致しかねないこと予めご了承下さい。

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