クルド人が嫌われる理由】歴史から、かんたんに解説する

こんには！

こんにちは。
「クルド人がなぜ嫌われるのか」をトルコ史から説明します！

📌 目次

• ① クルド人とはどんな民族か
• ② 「嫌われる構造」の根
• ③ヒトラー的闘争。武装闘争とテロリズム
• ④ 政治参加
• ⑤ イラクでの「部分的な成功」
• ⑥ 日本におけるクルド人問題
• ⑦平和に生きているクルド人
• 📝 まとめ

　

① クルド人とはどんな民族か

クルド人は世界で最も大きな「国を持たない民族」と呼ばれています。

人口は約3,000万人以上。

独自の言語と文化を持っています。

しかし、国はなく、トルコ、イラン、イラク、シリアの4つの国にまたがって暮らしています。

民族的には一体でも、
政治的にはバラバラ。
宗教もバラバラ。 

言語もクルド語だが、方言が全然違って通じないこともある。

国家を持たず、このように他地域にまたがっているのは、第一次世界大戦後に欧米列強が中東を分割されたからである。

　

② 「嫌われる構造」の根

4つの国に分断されたクルド人は、それぞれの国では「少数民族」となりました。

近代国家は「一つの国に一つの民族」を理想とします。

また弱者が……。そして迫害か……

いえ、そんな単純な話ではありません。
クルド文化が最初から禁止されたわけではありません。

ここからは、日本に「難民」として来るのが多いトルコ系クルド人を中心に解説します。

第一次世界大戦で、クルド人はバラバラにされたと説明しました。

しかし、列強分割は、クルド人にとってむしろ良かったのです。

分割後は、クルド人は自治区を認められたからです。

国ではありませんが、自治を得られた。

クルド人にとって、最高の結果です。

ところが、英雄ムスタファ・ケマル・アタチュルクが、列強諸国に反旗をひるがえします。

無謀とみられた反乱ですがアタチュルクは、各地で勝利し、トルコをトルコ人の手に取り戻します。

クルド人にとっては、これが最悪でした。

統一されたトルコでは、列強によって認められた自治区制度が廃止になったからです。

おどろきの「クルド人問題」（新潮新書）

　

③ ヒトラー的闘争。武装闘争とテロリズム

自治を一度得られたからか、クルド人の国家への羨望（ナショナリズム）は、オスマン帝国時よりも強まりました。

１９２３年、最初のクルド人反乱が起きます。

１００年近く続く、地獄の始まりです。

クルド人は、自治を求めて凄惨な反乱をなんども起こし、トルコ人を虐殺します。

英雄・アタチュルクは３度目の大規模反乱の後、決断します。

クルドの言語、文化、書物を禁止しました。同化政策です。

単一民族国家をめざす弾圧で、クルド人は大人しくなりました。

しかし、1970年代後半……、トルコは国として弱体化します。

クルド人のナショナリズムがまた燃え上がります。

「クルド労働者党（PKK）」が――誕生します。

PKKは、結成直後から、周辺国に渡って軍事訓練をするなど本格的武装化し、トルコに攻撃をしかけました。

攻撃によって民間人も犠牲になりました。

PKKはトルコやアメリカ、EUからテロ組織に指定されます。

「クルド人＝テロリスト」という見方も広がります。

PKKに反対するクルド人もいましたが、テロ被害は増します。

なお、PKKがあまりに有名ですが、クルド人テロ組織はいくつもあります。

PKKを含めた同族テロ組織同士で殺し合うこともありました。

暴力反対

そのとおりです。
クルド人は、理想の達成のために、暴力、殺人、戦争という手段を取りました。
これはアドルフ・ヒトラーと同じです。

好かれるわけは、ありませんよね

　

④ 政治参加とその挫折

暴力ではなく政治で変えようとする動きもありました。

トルコの「HDP（人民民主党）」は議会での活動を通じてクルド人の権利拡大を目指しました。

しかし、トルコ政府はPKKとの関係を疑い、幹部を逮捕。

　

⑤ イラクでの「部分的な成功」

イラクでは湾岸戦争後、北部でクルド人の自治が進みます。

2005年には憲法で「クルディスタン地域政府（KRG）」が認められました。

独自の議会と軍を持ち、比較的安定した地域となります。

しかし2017年の独立住民投票では9割以上が賛成したにもかかわらず、周辺国の強い反発で実現せず。

独立を認めれば自国のクルド人も動き出す可能性があるため、どの国も承認しなかったのです。

かわいそ

ただでさえ、反乱で多くの国民が虐殺されています。
独立を認めれば、燃料投下。
「おれたちも独立するぞ！」
と、テロが加速するのは目に見えてます。

理性的なクルド人には、残念ですが、その理性的な人間が一部では……。

　

⑥ 日本におけるクルド人問題

日本にもトルコから逃れてきたクルド人が多く暮らしています。

特に埼玉県川口市蕨（わらび）市には大きなコミュニティがあり、難民申請中で仮放免状態の人が多数います。

イラン系クルド人が不法入国し、その伝手をたどって５０年近くかけてコミュニティが根強く広がった結果です。

日本のクルド人の所業については、別記事でまとめてます⏬️

埼玉クルド人問題　─ メディアが報道しない多文化共生、移民推進の真実

　

⑦平和に生きているクルド人

迫害されているという印象を持たれることがあるクルド人ですが、
――誤解です。

トルコ政府は、２５年前にクルド人融和政策を取っています。

クルド人のトルコにおける
人口割合は――20％。
1,700万人前後になります。

そんなにたくさんの人がいじめられてたら、世界的大問題でだな。

そんな話聞きませんよね？
ちなみに、中国の迫害が問題になってるウィグル人の人口は１２００万人です。

1700万人への迫害が問題にならない訳ありません。

クルド人が迫害されているなんていうのは、ウソなのです。

在トルコ・クルド人は、PKKらテロ組織に批判的ですし、偽装難民して出稼ぎしてる在日クルド人への軽蔑の声も少なくありません。

PKKは、2025/05/12に解散が宣言されました。

20年以上不法滞在していた在日クルド人の有力者・マヒルジャンも、2025/07に強制送還されています。

📝 まとめ

クルド人が「嫌われる」と言われる背景には、決して差別ではなく、国家の歴史と、ターニングポイントにおけるクルド人の選択が原因です。

本記事は、細かい事情をだいぶ省略しています。

全部書くと本2冊分ぐらいにはなるからです。

それでも、概略でも知ることで、〝誤った主張者〟にきちんと反論できるようになります。

それが、不良外国人に悩まされる私たちの生活を、私たちの手で守る一つの手段となります。

今後ももっといろいろな記事を書く予定です。

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免責事項：本記事の内容は、一般的に公開されている情報や慣習などをもとに再構成したものであり、最新性・正確性を保証するものではありません。最終的な判断は必ずご自身の責任でお願いいたします。